刀子? (副葬品の石刀再現品)

2013年10月13日
関の刃物祭に行ってきました。ここ数年は毎年行っております。…とはいっても、ちょっとマイナーな方に行くんですが(笑)。

今年も刀匠の方とお話が出来、刃物関連の興味深い話を沢山聞けました。展示されている道具を見ていたら、気になる刃物がありました。

刀子? (副葬品の石刀再現品)
刀子? (副葬品の石刀再現品)
刀子? (副葬品の石刀再現品)

刀子というのは、ものを切る、削るなど加工の用途に用いられる工具の一種です。古代においては刀子は文人・文官を象徴するものになります。当時は紙が貴重品で木簡・竹簡が広く使用されており、書き間違えた文字を削って修正するために必須だったようです。正倉院宝物に刀子が現存してますが、これは武器ではなく文房具に分類されています。

写真の刀子は奈良時代よりも前で、大体古墳時代末期、飛鳥時代の副葬品の石刀再現品のようです。詳細は聞きそびれてしまったので調べてみると、次の資料が出てきました。便利な時代ですね(笑)。

これは別の考古学者の資料で、出土したもの(上)と復元案(下)です。…この刀子と似ています。

刀子? (副葬品の石刀再現品)
刀子? (副葬品の石刀再現品)

シースやハンドルの材料も再現された刀子ではありますが、やっぱり刀匠の技術がふんだんに詰まっています。刀身は玉鋼、皮製のシースに古布を張り合わせ銀装飾が施されています。

刀匠曰く『この刃物、1000年持つよ。』とのこと。…実際その技術で作られた『刀』が現存しているわけですから、歴史資料が実証済みってことでした。因みにこの刀子、地肌と刃文の働きで『金筋』というものもでています。小さいながらも技術は伝統的な『刀』なんですね。ただただ驚くばかりです。

…で、この刀子どうしたかって?…もちろん買いました(笑)。うちの護り刀として使わせていただきます。


スポンサーリンク
同じカテゴリー(道具・モノ)の記事画像
ローム ダブルパイアイロン 1605
アックスホルダー
山小屋で焚き火
中古の銅鍋のメンテ
ペティナイフを作ってみる 完成!
ぺティナイフを作ってみる ハンドル部の加工 シース製作
同じカテゴリー(道具・モノ)の記事
 ローム ダブルパイアイロン 1605 (2018-07-22 23:20)
 アックスホルダー (2018-04-09 00:16)
 山小屋で焚き火 (2017-10-31 13:10)
 中古の銅鍋のメンテ (2017-10-25 16:40)
 ペティナイフを作ってみる 完成! (2017-08-25 00:42)
 ぺティナイフを作ってみる ハンドル部の加工 シース製作 (2017-08-24 20:33)

Posted by 妖怪スクナカボチャ at 23:11│Comments(0)道具・モノ
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。